「拉致問題」を考える(1)
投稿者:解法者
投稿日:2008年 5月23日(金)12時23分53秒
|
|
|
かなり前から「左翼人士」により「拉致問題」が大事か、それとも「核問題」が大事かということが提起されている。
深く考えるまでもなく「拉致問題」である。なぜなら「核問題」は<主権侵害>ではないが、「拉致問題」は日本の<主権侵害>だからである。<主権侵害>を看過する国家は必ず滅亡する。<主権>は国家の基本であり、それを以って存立しているからである。
それともう一つ理由がある。それは北朝鮮の「核問題」は大したことがないということにある。それは、北朝鮮は「核」を使用できないからである。それは次の理由にある。
1.中国の援助が期待できない。
北朝鮮は経済が疲弊している。年間国家予算は4000億円(2007年)でしかない。韓国は30兆円、日本は82兆円、北朝鮮の面積は韓国より20%多い12.1万km(韓国は10.0万km)、日本は37.8万km、したがって、日本を100とすると北朝鮮は32、韓国は26、人口は北朝鮮は2250万人、韓国は4500万人、日本は1億3000万人、これも日本を100とすると北朝鮮は17、韓国は35ということになる。国民1人当りの北朝鮮は500ドル、韓国は18,000ドル、日本は38,000ドル、北朝鮮の経済は全く問題にならないことがわかる。
いくら何でも北朝鮮はこれではやっていけない。それをまず、中国からの援助でまかなっている。年間石油30万トン、これは北朝鮮の年間石油使用量50万トンの60%に当る。その他に食糧50万トンの援助を受けている。北朝鮮の食糧生産量は2007年度は不作で300万トン(必需量は500万トン)だから、その17%を中国からの援助を仰いでいることになる。
ところが、核実験で中国は激怒し、それらの援助をすべて停止した。北朝鮮の日本の年間石油消費量は30万トン、自衛隊の年間石油消費量は150万トン(『韓国の品格』重村智計〔三笠書房2008年5月10日〕)というから、これでは北朝鮮の軍隊は訓練・演習もできない。軍隊自身が食うに苦労している。「核実験」どこではない。
|
|
|