投稿者:皇国の守護者
投稿日:2018年11月30日(金)17時22分20秒
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国立研究開発法人・水産研究教育機構(横浜市)は29日、同市内でスルメイカの資源評価に関する会合を開き、国の資源管理の基となる報告書をまとめた。八
戸近海など太平洋側で漁獲され、長期不漁に見舞われている「冬生まれ群」の資源量は2019年も引き続き低水準と予測。出席した専門家からは「クラッシュ
(崩壊)寸前だ」と強い危機感が示された。
スルメイカの寿命は1年で、冬生まれ群は1〜3月ごろに九州や沖縄西方の東シナ海で生まれ、三陸や北海道東に来遊する。資源量は15年から急減。報告書
によると、18年生まれは15万3千トンと推測され、資源量が良好だった13年の約2割まで落ち込んだ。19年生まれも15万2千トンと低水準を予測して
いる。
報告書では、あらためて資源減少の要因を分析。15年以降は産卵場の北側が低温となる半面、南側では黒潮の影響で高温となり、双方に阻まれる形で、親イ
カの産卵と子どもの生き残りに適した水温域が縮小していることを確認。親イカ減少で当面は資源回復を見込めない状況となっている。
日本近海の寒冷化によってスルメイカ激減とマイワシの爆発的な増加が起こった1970〜80年代との類似性については「今回は水温低下だけが資源減少の要因ではないため、当時のように寒冷期が長く継続するような状況ではないと思われる」と指摘した。
一方で、外部有識者として評価に携わる函館頭足類科学研究所の桜井泰憲所長は気象データなどを示した上で「局所的に異常な寒冷化が起こっているのが産卵
場縮小の要因ではないか」との見解を提示。「冬生まれ群はクラッシュ寸前だ。復活できるかどうかの瀬戸際にある」と危機感をあらわにした。
水産庁は今回の評価を基に、年明け以降に19年の漁獲上限(TAC)を設定する。日本海の秋生まれ群も水揚げされる八戸港では1〜10月の漁獲量は1万
1124トン(29・2%減)。特に冬生まれ群を漁獲する小型イカ釣り船の近海漁は、546トン(50%減)と極端な不振となっている。
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